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Archive for 2007年11月

 これまでは,自転車に事ばっかり書いてたけど,色々と思うところがあってタイトルから変えることにします.
 
 実は最近ほとんど自転車に乗っていません.
もちろん毎日の通勤で駅までのほんの短い距離は乗っていますが,10km以上乗ることはほとんどなくなりました.
理由は非常にありきたりで,仕事が忙しくなったということだけ.
 私は某電機メーカーで開発をしているんですが,9月から京都の某私立大学と共同研究を始めました.
相手は自分の卒業した大学のそれも自分の恩師となんですが.若い連中と一緒にいると結構楽しいものです.
 私ももう会社に入って17年??ほとんど同じ分野の開発を続けてきました.
途中では会社を離れて国立のとある研究機関で同じ分野の研究もしてきた.
学部卒でここまで研究開発を続けられたのは,もちろんそれを期待して今の会社に入社したのだけども,ラッキーなことだと思う.
 その研究機関から帰ってきてからは教授にずっと「早く論文書け!」「博士号取れ!」といわれ続けていた.学部卒でも論文博士という道があるはずとのこと.
 ここ何年か,つまり研究機関から帰ってきてからは,時々大学の博士論文公聴会に外部の専門家と言うことで出席依頼も何回かあった.
 うちの大学は結構厳しい大学で,博士論文公聴会は大学院の内外の専門家を集めて,発表2時間に質疑応答30分,その後で主査・副査の教授陣の口頭試問が小1時間….
実際には公聴会にこぎつけるまでに教授会での論文審査もじっくりと行われるという.
 で,この夏,先輩がうちの大学の社会人博士課程10年(+α)にしてようやく博士号を取った.
すると,当然教授の矛先は私に向かって集中することになる.
教授も今までは3割は冗談だったみたいだけど今回は本気で色々と調べてくれた,学部卒でも博士号を取る方法を….
 最近の風潮は,修士や博士の数は増やそう,でも,論文博士の制度そのものはやめにしようということらしい.
これのあおりを受けて,やはり学部卒では論文博士は難しい.それじゃぁということで,社会人博士課程に入学しろと言うことになった.
社会人博士課程に1年だけでいいから在籍して教授の指導を受けたことにしてそれで博士号を取ろうと言う計画だ.
もちろん,単に1年いたら貰えるなんて甘いものではない.少なくとも2本の主著論文を提出してから博士論文を書かないといけない.
 
 会社では,主に土日に通学するということで許可を貰って.「頑張ってみます」と教授に返事してからが大変だった,いや,大変だ(現在進行形).
 社会人博士課程とは云っても,やはり普通は修士号を持った人間が入るコース.そこに学部卒で入るためには,受験前に大学院の事前審査に通る必要がある.
つまり,コイツは修士と同等の学力を持っているよと大学が認めてくれなければならない.それは試験とかじゃなく,書類審査でふるいにかけられる.
とりあえず一番時間の掛かりそうなこれまでの業績…つまり論文や学会発表…を集め回っていた.
 私の場合,自分で書いた論文は2,3通なんだけど,さっきも書いた国立の研究機関にいた間に共著で論文に名前が載っている.でも,そういう論文って手元に無い場合がある.
どんな発表をしてたのかすらはっきりとは覚えていないくらいだし….まぁ,インターネットで検索するとぽつぽつとそういう論文のタイトルとどの雑誌の何巻かはわかってきたし,
幸い最近は関西にも国会図書館の関西館というのができたので,そこで論文は集めることが出来た.
 でも,国内学会の口頭発表の予稿集は東京の本館にしかない.しかもそういう本は雑誌扱いなので関西館には取り寄せてくれない.
11月半ばにはわざわざ東京にまで行ってきましたよ…OTL. 
 結局集まった業績は,
 学術論文(主にRSI)19通(主著2通),
 査読ありの国際会議proceedingsが7通(主著1通),
 査読無しの会議proceedingsが8通(主著3通),
 紀要・社内報等が4通(主著1通),
 学会口頭発表が30件(2件),
 特許が18件だった.
 口頭発表はもっとあったと思うし,研究機関にいた頃に関わった国際プロジェクトのレポートやミーティング発表は,なかなか入手できないのであきらめてしまった.
 これに事前審査の願書と詳細な職務経歴書,志望理由書を提出しなければならない.実は今,その最後の準備に掛かっているところなんだ.
これまで転職とかしたことがないので,職務経歴書とか書いたことがない.
まぁ困ったときにはインターネットで検索するのが習い性になっているので,調べてみると結構そういう書類の書き方のサイトがあった.
ためしに2,3のサイトを読んでみるとちょっと血の気が引いた.
曰く,「志望理由書が合否の決め手!」とか,「自分の職務経験を振り返って大学院を選べ」とか….
 正直,大学院で授業を受けたりなにか指導を受けるようなことはまったく考えていなかった.これまでの知見を総覧してこれまで個々別々だった物をひとつにまとめて,
それから導き出される結論を現在進めている研究開発に適用して学位論文に纏めるつもりだった.
これってやっぱり甘すぎる見通しだったのかな?修士課程でもこうだということは,博士課程でなおかつ修士課程をスキップするつもりの私の場合はもっとシビアになるの?
業績について論評しているサイトなんか1つもないということは,業績なんかまったく評価されないんだろうなぁ.
いや,これでは博士課程の受験どころか受験資格の事前審査で落とされそうだ.会社では大見得を切ってしまったというのに….
 来週の事前審査書類提出を前に,志望理由書の前で呻吟している今日この頃です.

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